オーディション

先週、ズンバインストラクターのオーディションを受けた。
それは今、私が一番クラスを持ちたいと思っている本命ジムでの仕事。
1年に2回しかない大切なオーディション。
そして受けても1人しか受からない、厳しいオーディション。
知り合いのインストラクターがたくさん落ちてるし、今ここでクラスを持っているインストラクターも、オーディション受けてから実際にクラスを持つまで1年かかったと聞く。
落ちてインストラクターになる事自体を諦めた人もいる。
でも私は諦める気がしない。このジムでズンバをしたいから、受かるまでチャレンジ。
まずはその第一歩!
このジムには、私は10年以上通っている。ここで今まで、色んなインストラクターのクラスを受けてきた。
アラスカの中で一番大きなジム。一番レベルが高いズンバクラスをしていると、私は思っている。
1回のクラスに、多い時で50人以上の人が集まる。
朝のクラスでも夜も週末も、外が凍ってたって吹雪だって、たくさんの人がここで熱くズンバを踊っている。
イベント以外でこんなに集客数があるクラスって、アラスカではここだけだと思う。
その分とてもシビア。
人気のインストラクターのクラスにはスタジオに入りきれない程人が集まるが、面白くないクラスには人が来ない。
同じ曲で同じ振り付けでも、インストラクターが違うと面白いクラスにもつまらないクラスにもなる。
こんな所でレッスンを持つなんて、怖すぎると最初は思っていた。
だけど毎日のように、この大人数の中で1曲リードさせてもらって、考えが変わった。
レベルの高い所で頑張れば、自分のレベルも上がる!
ここでズンバを習ったんだから、ぜひここで教えたい。
私はインストラクターとしては新人でも、メンバーとして10年も通ったんだから、言わばメンバーのプロ。レッスンを受ける側の気持ちはよく分かる。
それって大切な事なのでは?

ズンバの仕事って、あまりお金にはならない。
みんな、お金のためにやってるんじゃない。
動かしてるのは情熱よ。パッションよ、パッション。
そんな熱い他のインストラクター達といるので、毎日がとても楽しくなった。
ズンバのインストラクター、みんなポジティブで明るい。
なんか毎日、部活でもしている気分。
自分の技術を磨くためには、毎月お金も時間もかかる。
これだけじゃ食べていけないので、みんな他の仕事をしながらやっている。
看護学校に通ってる人もいるし、シングルマザーもいる。
忙しい中で、毎回楽しく工夫したクラスを作ってるのを見ると、ホントにすごいパワーだと感心する。
私は他の人よりも時間に恵まれた環境なので、そのぶん人よりも練習出来る時間がある。
そう思って、1日の時間をほとんどズンバに費やしている。
毎日1本はズンバを受けて、家に帰ってからも自宅スタジオで練習。
子供を迎えに行く時とご飯を作る時以外は、だいたい練習している。いや、キッチンでもご飯を作りながら曲をかけて踊っている。
だから毎日の運動量がすごい。
私の左腕のフィットビットは、夜には21000歩を超えている。連日ロケットや花火が飛んで、忙しい画面になっている。
動いてない時もズンバの動画を繰り返し見て、教え方の研究。
インストラクターが憧れる、カリスマのズンバインストラクターが世界中にいる。
その人達がどう教えているか、どうやって楽しいクラスになっているのか、何度も繰り返して見る。
インストラクターって、指揮者みたいな役割だと思っている。
いかにみんなの気分をのせて楽しく躍らせるか、気持ちよく動かして汗をかかせるか。
それを動きで表現して教えるのが、ズンバインストラクター。
研究する材料は、たくさんある。

オーディションの知らせは、突然きた。
5月にあると聞いてたのに、来週しますとメールがきた。
おおおおー!
緊張!!
でもこの緊張感もまたいいのよね~。
長年専業主婦してたから。
もう日常で緊張する事も、あまりなくなってきたところだった。
それにオーディションって、響きが楽しそうじゃん。
またこの歳でオーディションを受けられる日が来るなんて、私ってラッキー。
ちなみにこのオーディション、履歴書もインタビューもなかった。
歳も職歴も聞かれない。
3曲前でリードするだけ。
それだけで、その人がどんなクラスをするかが分かる。
フェアでいい。
オーディションでは自分で選んだ曲を、1人ずつ順番に3曲続けてリードしていった。
他の人は、審査する人もみんなそのズンバを後ろで受ける。
男性インストラクターが2人、とても上手だった。
知ってる人達。
他のジムで人気のあるインストラクターだった。
お陰でハイになれたわ。
声出して楽しく踊れたわ。
自分の順番になっても緊張も全然しなかった。落ち着いてリードが出来た。周りがよく見えた。
自分の最高が出来たと思う
満足。
これで落ちても悔いはない。
一番元気に動けたと思う。
私が一番年上みたいだったけどね。
そして気になる結果は…
「今回のオーディションに合格者はなし」
だそうです。
残念。そんなに甘くはないか。
でもいいよ。ハードルは高い方が燃えるタイプ。
次回を目標に、練習を続けるのみ。
他のジムでは受かってクラスをもらったので、そこで教えながらまたこのジムに通い練習します。
どのインストラクターのクラスにも、私は毎回参加してるからね。そしてほぼどのインスタラクターも、クラスで私に1曲やらせてくれるからね。
オーディション落ちても、毎日このジムでリードしてます。
このジムには、ズンバは1日1本しかないから。
私が誰よりも一番多く、人の前に立ってるよ。そしてみんなが私を知ってるよ。
いつかは目標を達成するように頑張ります。
クラス持てても、そこからが勝負!
チャレンジの日々は続く。