チャーリー・ユーコン川下り その6 〜ファルコンクリフ〜


川2日目。今日も快晴。
昨夜のうちにしていた洗濯物も、ぼちぼち乾いてきてる。

カヌーが直り機嫌も直って、朝はムサシに釣りを教えるイサオさん。
リーガンは昨日の反省をふまえて、ラフトにバランスよく荷物を乗せる方法を考えていた。


そしてまた、厳しい岩の川へと挑む一行。

やはり、浅い川。
景色は素晴らしいが、浅い川はスバラシクない。

ムサシも川に入り、ラフトを引っ張るお手伝い。


岩だらけでラフトが動かなくなると、今度は岩の方を取り除くリーガン。

私も川に入り、何度もラフトを引っ張った。


しばらく行くと水も増え、いい感じの流れに。
ラフトの上でのんびりと遊ぶ。

昨夜のストーリータイム。持ってきた本は「Where the Red Ferns Grows」。
リーガンが子供の頃に好きだった本で、少年と犬の話だ。

この続きが気になる子供達は、リーガンに読んでとせがんでいた。
ラフトを漕ぎながら、ストーリータイム。

流れの速い場所に、子供達は大喜び。

「ホワイトウォーター!」
キャーキャー悲鳴をあげて、喜ぶ私達。
「ディズニーランドみたいだね。」


いや、ディズニーランドの数倍いいよ。

なんせこっちはホンモノよ!


この流れを上手く下れるか、やって来るイサオさんをみんなで見守る。



やった!成功。


途中で、素晴らしく景色のいい場所を見付けた。
崖の上でハヤブサが華麗に飛び通い、水には魚がジャンプしている場所。
その川岸は広い平地になっていて、柔らかい砂場もある。テントを張るには持って来いの場所だ。

時刻は6時45分。
まだ今日は6時間しか川に入ってないが、大人3人の意見が一致し、この場所でキャンプをする事にした。


リーガンとイサオさんは、すぐに竿を持って川に入った。
私はそんな風景を、のんびりと眺めていた。




しばらくしてリーガンが、
「メルモ、ちょっと来て。」
と私を呼ぶ。

慌てている様子。
いったい何だ?

私が歩いて行くより早く、近くにいたイサオさんが気付いた。



リーガンの背中に、釣り針が刺さっていた。


フライフィッシングをしていたリーガン。抵抗を感じ、自分の針が後ろのどこかに引っかかっていると思い、ぎゅっと振った。
しかし針は、リーガンの背中に引っかかっていたのだ。

振った拍子に、背中により深く刺さってしまった釣り針。



「返しがついてるから、これは痛いよ。」
イサオさんの言葉とリーガンの痛そうな顔。

ぎゃー。怖すぎる。
私は、もうそれ以上近くに寄れなくなってしまった。



イサオさんは、どうにか針を取ろうとしている。
目を瞑り、ぐっと我慢しているリーガン。
遠くで、オロオロと見守る事しか出来ない私。




本当によかった。イサオさんがいてくれて。



そして約20分後、ようやく針が取れたようなので、近づいて行った。


「手術をしたよ。」
イサオさんが言う。
針が深く刺さっていて全然取れないので、イサオさんはナイフでリーガンの皮膚を切ったそうだ。



ナイフで、皮膚を?

麻酔の代わりに、傷口の周りをぎゅっとつまんで痛さを分散したとも言っていた。



...すごい。
私には絶対に無理だ。
血を見るのも怖いのに。


やはり山をやってるような人は、こういう状況は慣れてるって事なんだろう。
応急処置も、何でも自分でやれないと。




「すごいね。手術って。こういう事今まで何度もしてきたの?」
当然イエスという答えだと思っていた。


しかしイサオさんは涼しい顔で、
「いや、ないよ。初めてだよ。」
と答えたのだ。




・・・!?




「本では読んだけどね。」
「いい経験をさせてもらったよ。」





よ、よく切れたね。



その後イサオさんは、ムサシに釣りを教えてくれて、ムサシは初めて魚をあげたのだ。

このムサシの、嬉しそうな顔!

私が、イサオさんの釣りの腕前をすごいすごいと何度も言うもんだから、リーガンはヤキモチを焼いたのか、一言。

「俺なんか、200パウンド級をあげたんだぞ。」




それって、自分釣ったんじゃん!



釣った後は、魚の捌き方講座。
釣るのはいいけど、魚を殺すのは怖くて顔を隠すムサシ。

それに比べアラシは、
「魚の脳みそも見てみようよ。」

兄弟なのに、この違い。

「じゃあ、魚が何を食べていたか見てみようか。」
リーガンも加わり、大人が子供達に生物の不思議を教える。
こういうの、大事だね。


夕食は、釣った魚とチキンのケサディーヤ。
明日からの予定を話しながら、美味しく頂きました。
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No title

今回はやっと平穏なストーリーかと思いきや、リーガンにアクシデント!
20分も格闘してたなんて痛そ~(~_~;
“手術後”の容態は大丈夫だったんですか?
イサオさんはいろいろ大活躍でしたね!

No title

ラフトを漕ぎながら本まで読んじゃうなんて、スーパーパパだね。手術の後は直ったの?本当に大変だったのね。そりゃティズニーランドとは比べ物にはならないよね~

No title

いい痛いっす・・・それにしてもイサオさん、度胸のある人だ!

No title

リーガンさんってなんて頼れる男なんでしょう。
もう惚れそうです。(笑)
自分が負傷した後も子供に生命の不思議を教えてる。
Boys達もそんな父親の背中を見て育つとは、将来有望ですね!

No title

リーガン 本当にいいパパ!
それから 今回は いさおさんの素敵な写真集ブログだね~! 
むさしくんに釣りを教えているところとか手術しているところとか。

No title

>ニャンタローさん
なかなか平穏なストーリ−にならないですよ。毎日、事件発生!
リーガンは手術後、楽になったみたいです。よかった、これで船も漕げる 。イサオさん活躍の一日でしたね。

>きすかさん
ラフト漕ぎながら本って、石にぶつからないように前も見てなくてはいけないので難しかったらしいよ。
お陰さまで、傷跡はもう大丈夫です。ホワイトウォーターは、楽しかったです。

>cocoさん
私も、痛いのはダメなのよ。すごく怖かったわ。
イサオさんがすべて治療してくれて、助かりました。


No title

>さちこさん
ははは。リーガンに言っときます。喜ぶぞ〜。
自分の負傷は、本当は恥ずかしくて隠したくて私を呼んだらしいけど、私じゃムリ。でもこれから先の事を考えて、応急処置でも習わないといけないと思いました。

>ぎんだらぎんさん
いさおさん、写真集(笑)!
この場面は絶対書け、かっこよく書けと言ってたので、これだけいい写真付きで載せてたら、彼も満足してくれる事と思います。

No title

[自分釣ったんじゃん」って。。。確かに背中にかかってしまった。スナッグでした。いや~リーガンもメルモちゃんも、何だかギュ~ってしたくなるほど愛しいよ。素晴らしい家族。そしてそれが故に集まる素晴らしい友。イサオさん、あなたはかっこいー!!

No title

heidi.tさん!
今度、ギュ〜ってして下さい。愛しいなんて、嬉し恥ずかしい。
プロフィール

Nami

Author:Nami

アラスカ在住。

アメリカ生活20年。(いつの間にか)
99年に島根県隠岐の島で知り合ったアメリカ人リーガンと結婚し、テキサス移住。
2006年に夫の思い付きでまさかのアラスカお引越し。
息子は2人。(ムサシ&アラシ)
アンカレッジの山の家に住んでます。

夏はアウトドアで遊び、冬はひたすらジムに通う。
現在は、釣りとズンバに夢中。


「心も身体も健康に。毎日ハッピー」が私のテーマ



*ズンバインストラクター
アンカレッジでズンバクラスをしてます。ぜひ参加して下さい!
初心者大歓迎。

月曜日 6pm~ Body Renew South
火曜日 6pm~ The Salvation Army Center
木曜日 12pm~ The Salvation Army Center



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*西邨マユミ アラスカ支部マネージャー
アラスカでプチマクロお料理教室してます。お仕事の依頼は
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